2011/05/21

車道を渡る人間の群れ

千葉に来た。

京成新津田沼駅からJR津田沼駅まで、乗り換えるには五分ほど歩かなければならない。

朝の通勤ラッシュの時間だった。

拓かれた駅周辺、商業施設のビルの谷間、三車線の車道にはふつうに車が走っている。

と、JRの駅に向かう人々の群の中からちらほらと、歩道からもれだして平然と車道を歩きだし、そして直後、スーツ姿の大群が一斉に、信号を無視して、車をものともせず車道を横断しはじめた。

車道は瞬間、ホコ天になった。
人々が行き過ぎるまで、車が待ってくれている。
なんだ、この人間力。まるでサバンナの平原を横断する野生動物の群れ。
誰からともなく、何の合図も号令もなく、しかし示し合わせたように、大勢のサラリーマンが交通ルールを破る、いや、「作りあげてしまう」。
人間一人の力は無力だが、大勢集まれば、やはり一人ではなしえないことが可能なのだ。

これがここの朝の日常なのか。
まるで80年代のポーランドの連帯のデモのように、静かで感動的な光景を見た。(