2011/08/26

春夏冬中と秋の気配

引越ししておよそ3ヵ月、職業訓練校()を卒業してから5ヶ月経った。

ミシンを家庭用から職業用にグレードアップした()おかげで、以前よりキレイに、たくさんふんどし()を縫えるようになった。
しかも枚数をこなしていくうちに、縫い方の微妙なところでイノベーションが生じて、はじめに縫った何枚かより、後に縫った何枚かの方が品質が上がってしまう。これを同じ値段で売ってもよいものか、と悩むところ。
更に、昨年家庭用ミシンで縫った在庫の処分をどうするか。こうなると、これはもう廃棄処分しか考えられない。

そして販路の構築をいかにすべきか。
先頃お出会いした超老人のお言葉、「顔が見える関係」()というのが、いたく私の心に残り、販路の構築もそれを芯に据えて取り組んでいきたいが。

そんなことを考えつつ、駅から家までの道を歩いていると、寺の参道にある小さな貸しスペースをみつけた。中を覗くと猫婆がいて、寺に住まう猫たちが婆の周りをウロチョロしている。この猫婆に名刺を渡して自己紹介をし、交渉すると、スペースを貸して貰えることになった。
猫婆の店に置かせてもらう商品も作らねばならない。やることは色々とある。

ようやく就業する先が決まった旨を、職業訓練校でお世話になった先生()に、手紙で知らせた。「物流倉庫でアパレル商品のピッキングです」「パートだけど、雇用保険に入れてもらえます」「ふんどし屋のネットショップをリニューアルしました」と、付録にデモで貰った脱原発うちわ()を添えて。
すると、先生から丁寧に、二枚の便箋に手書きの、心のこもったご返事のお手紙をいただいた。いやはや、先生にこんなにまでしていただけるとは、心苦しい限り。
先生も訓練校を退職したあかつきには、ものづくり作家を目指されたいというご意向。
私もあなたと同業者になれるかな」…て、縫製の基礎を完璧にこなせる先生が「なれるかな」とは、あの先生はどこまで謙虚なんだ。

私はその謙虚さを、この先見習わねばならんのだろう、多分。