2012/01/12

シベリア

「シベリア」!?

共産趣味者である私の目は、素通りしようとして思わず釘付けになった。とあるショッピングモール内のパン屋の店先でのことである。
店先のパン職人は、「なつかしいでしょ」と言うが、なつかしいも何も、「シベリア」にお目に掛かったのはこれが初めてだし。
パルナスのCMを観て育ちはしたが。ロシアパン()やロシアケーキなら知っているが。

ロシアケーキについては、もの凄いトラウマがある。
20年ほど前のある晴れた春の日に、世田谷の菓子屋でロシアケーキを買い、世田谷公園でそれを頬張ろうとすると、鳩が、鳩が、鳩が…、寄ってきたのである。
さすがに当時は若い娘だったから、私のロシアケーキを鳩さんたちに少し分けてやりましょうと、牧歌的に破片を鳩たちに向かってポロッと落としてやった。…

ヒッチコックの『鳥』さながらの光景に、思わずロシアケーキの本体そのものを、阿鼻叫喚のかの群れの中に放り投げて、一目散に走り去った。
あの時のロシアケーキの味を、私は覚えていない。覚えていないが、ロシアケーキの名を聞けば、戦慄するのである。

それはともかく。

幻の菓子「シベリア」とは、カステラの間に羊羹が挟んである、和洋折衷のなつかしいお菓子だと、パン職人は説明してくれた。
私が訪問する利用者の中に、アンパンばかり食べている、アンパン中毒みたいな方がおられるのだが、あの方なら大喜びするんだろうか…、などと思いながら、写真だけ撮らせてもらって、買わずに次の訪問先に向かった。

この冬一番の寒さだという今日、雨が降らなかったのは幸いだった。
日中ずっと自転車で訪問先を廻り、合間にショッピングモールに暖をとりにいく、という日々である。
もちろん暖をとるのは、ショッピングモールが近い時はショッピングモールだし、市民ホールが近ければ市民ホール、職安が近ければ職安で、といった具合に。

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