2012/02/05

日本のメキシコ化を感じつつ



悪の境界線―犯罪ボーダレス社会の歩き方』を読んだ。
一見、最もまともな存在に思えた女が、最もグレーゾーンに生きている。人を性別や見た目で判断するのは危険だとあらためて痛感…
と、一見まともな私が色々と誤解されうる危機感を察した一冊でもあった。
「30回転職した」と言えば、「グレーゾーンだ」と言われることもままあったが、表社会の手続きをマメにもらさずきちんと踏んできているせいか、お天道様にフツーに顔向けできるのである。

この本の著者は元々、考古学を専攻していたらしい。MASTERキートンか、と。
 日本には存在は知られているが、調査されていない遺跡が数多くある。広大な面積であったり、教育委員会や大学の予算が足りないなど理由はさまざまだが、狭い国土ながらほとんどは祖先たちが何らかの生活の痕跡を残しているので、それをすべて調査するというのは土台無理な話だ。だから、専門家の目をもってすれば、地面に落ちている遺物から遺跡があるかどうかぐらいは判別がつく。… (盗品売買の実態より)
それで昔のことを思い出した。
まだ小学生の頃に、私は父の仕事の手伝いをして、小遣いを貰った。耕地整理の測量だったのだが、父の目論見は「自分の仕事を娘に見せておきたかった」というもの。
まったく手伝いにはなっていなかったが、ふらふら父についていって、田んぼの畦道のお花を摘んだりしていると、すり鉢の破片が落ちているので、父に訊くと、今測量している辺り一帯が、鎌倉時代の住居跡だったと。
だからすり鉢以外にも、色々な陶器の破片を拾うことができた。

子供心的に、そんな珍しいものを学校にもって行って、見せびらかしてみたいではないか。そうして学校に持って行って、クラスの子や先生から、「(遺跡の遺物のような)そんなすごいものが拾えるわけがない」と、ウソツキだの拾い乞食だのと散々濡れ衣を着せられて嫌われて、トラウマを背負うわけだが。

そんなこともあり、常々ひとり上手で友だちのいない私は、多分悪運が強かった。

ふと思い起こせば「この人もしかして裏社会の人?」みたいな人が、周りに割といた。その人たちのことを思い出しつつ読んだ。

 「都内に家があるけど、ここを定宿にしているんだ」と、自分のバックボーンには相応の資産があることを匂わせてくる。… 
保険営業マンが泣き寝入りする詐欺師の手口とはより) 
 外国人が起こす凶悪事件も珍しくはなくなった昨今、犯罪予備軍たちが強盗殺人などを計画するのに逃走経路に海外まで含めていないとは限らない。多くの逃亡者が目指すと言われるのがロサンゼルス、ハワイ、フィリピンなどだ。
おおむねロサンゼルスとハワイは警察以外から追われた場合。フィリピンは警察から追われた場合だ。… 
時効まで逃げ切った男が語る「逃亡生活のリアル」より)
このブログのこれまでの海外からのアクセスでも、割と上の地名が出てくるので、逃亡中の裏社会の人が見ているんだろうか…、とか色々妄想してしまう。まぁ、米軍が見ていたこともある()ぐらいだから、裏社会の人が見ることもあるのだろう。

私のブログといえば、
将来的にも明らかに危険なところに、人間が安心して暮らせるように、バカほど税金をつぎ込むなんて、ありえるだろうか。恐らく "手段と目的との関係の逆転" が、ここでも起こるんだろうと、私は直感している。10兆円という震災増税が、一体誰のフトコロを潤すのか、そう遠くない将来見えてくるんだろう。(
と書いた昨年7月に書いた記事に、アメリカ中西部からのアクセスが多くて、正直引いた。被災地に外資も入り込んでいると聞き、アメリカヤクザ(マフィアというのか?)か、などと疑ってみたりするのである。

さて。
私が以前書いた記事()と似たような内容が出てきた。
 男であれば、ホームレスになることもあるし、住所不定で得られる仕事は限定されているため、詐欺や裏仕事の手伝いをさせられる。行き場をなくした女であれば、深夜営業のファストフードか最悪野宿することもあるだろう。そうなればレイプされる危険性もあるし、即金で金がもらえる風俗店、援助交際や街娼で日銭を求めることだってある。…

こうした失踪者は、裏社会が絡もうと絡むまいと、たどり着いた先で生活がステップアップすることはない。失踪の回数を重ねるたびに失われていくものが増えていくだけだ。…

プライドと呼べるほどのものではなく、自分ならどんな状況であっても切り抜けていけるという根拠なき過信。そうした心の動きにこそ、悲劇的な結末かそうでないかを分ける境界線があるのかもしれないと思った。… 
家出娘と裏社会---失踪者の末路より)
以前、仲の良かった同窓生のルームメイトが失踪したことがある。
その子と失踪した子は、私が知りうる限り五年ほど一緒に暮らしていた。失踪した子は、家出を繰り返し、普段から何かと問題が多かったのを、私と仲の良かったその同窓生が面倒を見るという、彼女らは自称レズビアンだった。
しかし、いよいよ手に負えなくなり、依存を断ち切るために、出て行くその子を止めなかったのだと、仲の良かった方が言った。
やがて仲の良かった同窓生の方も、音沙汰が無くなる最後の年賀状に「温泉宿の住み込みで働きに行く」とあった。
その後二人はどうなったのか、と思いつつ。まぁ、あちらの方でも私がどうなっているかと思っているのかもしれないが。
 「あの子、飛んだよ。…(略)」
「飛ぶ」とは、失踪する・姿を消すこと。…(中略)。20歳やそこらの女が自分一人の判断で上手に逃げ切れる可能性は少ないし、危機感の薄い彼女が計画的に姿を消せるとも思えない。失踪の手助けをした黒幕がいるのは確実だ。その黒幕によっていまの風俗よりも稼げる場所へ送られたのだろう。過去には沖縄のちょん間(15分~30分程度の短時間で性行為を済ませる違法な風俗店。主に建前上は飲食店として営業している)へと送られるのが通例だったが、最近では、中国など景気のいいアジア諸国で出稼ぎさせられることもあるらしい。… 
家出娘と裏社会---失踪者の末路より)

「誰も信じてくれないけど、オレは(某大物歌手の)Mを抱いた」と言う社長に会ったことがある。そこにいた誰もがまさかと思ったが、私は後年、出会った日航のスッチーからも、「ベガスのホテルでコールガールまがいのことをしているMを見た」と聞いた。
このMのやっているようなのを、「枕営業」と言うそうで。

 …はっきりとしない組織的な繋がりは、恐怖を与える。その力を得たことでヤクザでも一般人でもないグレーゾーンで生きるアウトローたちが生まれたのだった。それこそが関東連合OBなのである。

「親のコネや金があって、元々顔が広い。人脈も豊富だろう。そこに関東連合の影響力があれば、裏の人間たちとも通じることができるしね。ありとあらゆるところに通じることができるなかには、芸能界だってあるわけだ。金もあるしコネもあればアイドルやモデルだって付き合うことができるわけさ」

「関東連合の関係者たちは、元々指定暴力団でもないから、暴力団排除条例で縛れないんだよ。うまいやり方でのし上がっていると思う」
このやり方に目をつけているのは、ヤクザも一緒だ。数年前から〝ヤクザがマフィア化する〟と言われている。それは確かな傾向で対暴力団用に整備された法律だけでは、ヤクザ構成員以外の犯罪者の姿が今後は見えにくくなるだろう。… 
最強のグレーゾーン「関東連合」は新時代のアウトローかより)
俗物臭いバラケツ()嫌いの私としては、今後取り締まられるヤクザには、まだ同情的である。
確かに、他にも「暴力団排除条例」によってヤクザ撲滅後の「悪」が、何気に透けて見えたかのような一冊だった。