2012/03/28

公娼制復活もあるかもしれないと思った

先頃、私は「もしも公娼制を復活させたなら」という記事を書いた。
プロのセックスワーカーによる新しい公娼制としての「介護ヘルス」が認められてもいいのではないか、というもの。
しかし、私の思うような公娼制の復活は、もはやあり得ない、と結論づけた。

ところが、カナダで私の出した結論を覆す判決が出たというニュースが、CNNにあった。

カナダの州最高裁が売春宿認める異例判決、全国に適用促す
2012.03.27 Tue posted at: 16:13 JST

カナダ中部のオンタリオ州最高裁は27日までに、同国憲法は売春婦が安全な環境で働き得る能力を不当に差別しているとして売春宿の合法化を認める従来にはない判断を示した。

判事5人からなる最高裁は、売春宿を禁じる法律が地域社会における公共秩序を維持し公衆衛生水準の保持を目指すだけなら、極めて適切ではないと指摘。これまでの記録を踏まえるのなら、「売春婦がセックスを売る最も安全な方法は自らが管理出来る家内で働くことであることは明白だ」とし、従来の法律が売春婦に押し付けるリスクの影響は多大であると述べた。

ただ、売春婦が路上でおおっぴらに客引きすることは支持せず、この種の勧誘の禁止は表現の自由の権利への妥当な制限に相当すると判断した。

同最高裁は、連邦政府に刑法修正を促すため今回の判決内容は少なくとも1年の間実行に移されるべきではないとも指摘。また、売春宿の合法化はオンタリオ州だけではなく、カナダ全土に適用されるべきとも主張した。

カナダ政府は今回の判決を受け、法的な対抗措置を検討するとの声明を発表。判決内容を検討するとしながらも、連邦最高裁への控訴も有り得るとの考えを示した。ニコルソン法相はハーパー首相が語ったように、売春は社会の阻害要因であり、地域、女性や弱者に有害であると述べた。

オンタリオ州最高裁の見解について、元売春婦は「社会に認められたようでうれしい。舞踏会にデビューしたようだ。ほぼ完全な市民になった」と歓迎した。また、セックス産業の従事者の支援団体は売春関連法を変えなければならないとし、刑事罰則の対象にすることは売春を地下に潜らせ、略奪者に機会を与えるだけだと主張した。(元記事

カナダでこの流れだとすると日本でも将来、公娼制復活があり得るかもしれない。

吉原はこんな所でございました―廓の女たちの昭和史 (現代教養文庫)』を紐解くと、戦前の吉原が遊郭から「赤線」になるまで、その当時の様子を当事者の目線で垣間見ることができる。

社会安寧秩序の役割を担って機能する性産業は、歓迎されるべきで、社会安寧秩序を損なう場合に、取り締まられなければならない。その線引きは、素直に考えれば、もしかすると、さほど難しいことではないのかもしれない。
ただ、かつての遊郭に見られたような、昔ながらの「人情」といったものまでが甦るとは、現状を見渡すと、ちょっと考えにくいようにも思うものの。